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阪神・淡路大震災の記録

▼89年に創業を始めた弊社では、阪神・淡路大震災の被災地区で設計した建物はありませんでしたが、重量鉄骨造が倒壊するという被害には大きな衝撃を受けました。
以下は、 被災の約3週間後に現地に入り、独自に被害の調査を行った記録です。

▼ 被害の状況
1、溶接部の施工不良
・構造上重要な部位の溶接は、完全溶け込み溶接とするため、裏当金を取り付け、開先加工を行うのですが、倒壊した建物では、その加工が行われていないものが多く見られました。
          

2、 経済性を追求したために起こる被害
・重量鉄骨造は施工不良、設計ミス等がなければ、簡単に倒壊することはありません。経済性を追求したために、変形量が増大し、外壁などの二次部材が破損するケースがありました。
建物内部や配管設備にも相当な被害を受けていると思われ、復旧には多大な費用負担が予想されます。

3、耐力壁のブレース破断
・81年以前の古い建物や、工場棟などで多く採用されているH型鋼の柱による建物は、弱軸に壁ブレースを配置して、地震の力に耐える構造です。 この壁ブレースがなかったり、効きが悪いと、建物は倒壊の危機にさらされます。
H型鋼の柱の建物が傾いたり、倒壊したりした物件にはブレースの破断や、配置ミスなどが見られました。

4、柱脚の被害
・剛性を無視したと思われる露出形柱脚は、アンカーボルトが破断して、柱が水平移動していました。
・ピン柱脚は耐力的に余裕がなく、大地震に対して弱い傾向が見られました。

 

溶接不良により2階から倒壊した建物

 

溶接不良により2階から倒壊した建物

 

手抜き工事が招いた、溶接の破断1

 

手抜き工事が招いた、溶接の破断2

 

手抜き工事が招いた、溶接の破断3

 

構造の経済設計を追求したために、外壁に被害を受けた建物

 

H型鋼の柱を使用した建物のブレース破断と設計ミス

 

ピン柱脚として設計したため、被害を受けた建物

 

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